三島由紀夫が好きです。
上の「午後の曳航」という作品。
それほど長くはないですが、とても迫力があって圧倒されます。
(本の上の万年筆はペリカンのヴァイブラントブルー)
この小説の中に、「万年筆」の記述が!
「ランコームの口紅やペリカンの婦人用万年筆など……」
高級雑貨店の描写なのですが、さらりと万年筆(しかも婦人用ってあるのね)の言葉が入っていて、思わずときめきます。
私は万年筆が好きですが、物凄くマニアではないので、かつてペリカンに「婦人用万年筆」が存在していたのかどうか、よく知りません。
確かに手に握るものなので、女性のほうがだいたい手は小さいですから、男女でサイズが分かれていてもおかしくないですよね。
ランコムの口紅とセットで出てくるところが上品で、隅々まで行き届いた三島の美意識が感じられます。
その三島由紀夫本人の、デスクの写真。
三島由紀夫文学館から取り寄せた絵葉書です。
かっこいいデスクです。
原稿用紙の横にあるのは、モンブランの149かなあ。
絵葉書の上に置いてあるのはモンブラン149です。
私はとても手が小さいのですが、この大きな149が意外と手に馴染み、とても気に入っています。
三島の使っていた万年筆は、モンブラン、パーカー、そしてキャップレスだったと聞いたことがあります。
昔の作家につきものの万年筆。
書いて書いて書きまくる生活だけに、インクもすぐに切れたことでしょう。
継ぎ足すの大変そうです。
でも、楽しそうです。
他の作品にも万年筆が出てきたかどうかはわからないので、また三島作品をじっくりと読みたいものです。