私はよく、いろんな人に惚れます。
性は関係なく、私から見て魅力があるとすぐ。
だから若い頃はしょっちゅういろんな人を好きになりました。
ひとつ前の記事で書いた謎ポエムの相手も、学生時代の先輩です。
謎ポエムの内容は、単に今朝がた見た貧しい夢の内容なのですが、目が覚めて、「そういやあの人のこと好きだったよな!」と思い出したのでした。
彼は見た目優しそうなのですが、話すと少しキツかった。
でも絶対に中身は優しかったのです。
声がとても優しかったので。
キツいのは、当時の年齢的なものかな。
あと、何となくお洒落さんでした。
当時のファッションとか思い出します。
スマートな人だったので、着こなしもスマートでした。
彼から見た当時の私が、どれほどか内容ゼロのガキであったかは、想像に難くない。
現在の私なんか、見せたくもない。
見られても「ふうん、いたっけね、あんな子」でしょう。
別に目立つ学生ではなかったですし。
いずれにしても、過去も未来も現在も、彼から見た私はストライクゾーンの遥か遠方だと思っています。
……うわーん…(泣)
いざ文字にしてみると、かなり悲しい。
しかし、ひとつ前の記事の謎ポエムは、フィクションです。
私は彼に、「好きです」とかなんとか伝えていません。
何となく遠くからボーっと眺めていただけ。
どうせ相手にされないし、と思いながら。
ただ、やはり印象的な存在だったのか、大人になっても折々に夢に出てきます。
勝手に出演させてごめんなさい。
元気にしているのかなあ。
きっと元気だ。
でしょ?
若かりし頃の「好き」という感情は、本当に当てになりません。
惚れっぽい性格だけに、何人のことを好きになったのやら、呆れます。
そして、肝心の人生のパートナー選びは、大きな失敗を積み重ねていったのでした。
これは私が惚れっぽいからという理由とは少し違っていて、別の障害が横たわっていたので致し方ないと感じていますが……
だけど、あの頃はマシだった。
心に重大な損傷を残す暴力のことを、まだ知らなかったから。
あの人が好き、この人もすてき、なんて。
呑気なことを思っていられた平和な時代。
二度と私には、そんな時代はやって来ない。
あの人もこの人も、今でも私を見守って祈っていてくれるけれど。
もう、私には、何もなくなったのです。
何もない私は、誰のことも好きにはなりたくない。
それでいいのです。今は。