ぼたもち(仮)の重箱

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当事者研究

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セラピストさんから、この本を読むよう言われました。

 

臨床心理学増刊第9号―みんなの当事者研究 (臨床心理学増刊 第 9号)

臨床心理学増刊第9号―みんなの当事者研究 (臨床心理学増刊 第 9号)

 

 

まだ読みきっていないのですが、非常に痺れる内容です。

 

当事者研究」とは、言葉のまま検索していただければ、いくらでも説明が出てきます。

病気や障害の当事者が、自分で自分を研究することです。

 

最初に起こってきたのは、北海道の「べてるの家」という施設。

統合失調症のある患者さんが、物を投げたり傷付けたりと大変な問題行動を起こしていて、サポートする人々も破れかぶれになっていたとき。

ある日、向谷地生良先生が彼に「じゃあ研究でもしてみる?」と言ったら、俄然興味を持って自らの問題行動の研究をやり始めた…というお話しから始まります。

その研究方法がどんどん広がって、バリエーションもできて、いろんな病気や障害、依存症などの人に良い影響を与えているやり方です。

認知行動療法とかとすこーしだけ似てるかもしれません。

 

セラピストさんは、私に「これ、やりましょ!」とおっしゃったのでした。

 

障害を抱えた自分を研究する。

障害によって起こる問題行動を研究する。

自分から問題行動をひとまず取り出して、客観的に見てみる。

どうしてこんなことが起こっているのだろう。

どうしてこんなことしちゃうんだろう、じゃなくて。

なぜ、起こっているんだろうか。

現象として、切り離して研究してしまうのです。

 

これは面白い……!!

 

私は長らくPTSD障害に苦しんできました。

そこから躁鬱病の症状が出ています。

なってしまったものは、仕方ない。

だけど、それによって多大な生きづらさを感じています。

 

見た目だけは元気そうなのに、普段は寝たきりだとか。

人と会うととても疲れてしまうとか。

暇に任せてネット依存症になってしまうとか。

他にも探せばザクザク出そうです。

 

そういうものを自分の中から一度取り出して、少し距離を置いて観察してみる。

そして、「この現象はなんだ?」と研究しちゃう。

自分の中から問題を取り出して、一人で「生きづらさ展覧会」を開催し、自分自身が学芸員になってひとつひとつ取り上げて、点検して見つめて研究する。

うーん、こんなことやってみようと思ったこともないぞ。

そもそもそんな発想はなかったです。

向谷地先生、スゴイ人ですね……!

 

自分の問題行動のどれを主要なテーマにするかは、セラピストさんとじっくり考えたいです。

当事者研究には、指導者が必要なので。

で、まずは、この本を読むように、と。

 

読んでみたら。

巻頭の対談(医者の熊谷晋一郎先生と哲学者の國分功一郎先生による)が素晴らしい内容で、全身痺れまくりました。

感想を述べる頭の良さがないので、何も言いません。

ただ、この対談を読むだけでも価値のある本です。

もちろんその後の、他の先生がたのお話しも、みんなとても勉強になります。

当事者研究超初心者の私は、非常に感銘を受けながら涙して読んでいます。

 

何もできないと思っていた私にも、やれそうなことがあったよ……!!!

 

 

これからは毎日少しずつ勉強しようと思います。

 

 

勉強なのにこんなに楽しいなんてひどい……!

 

 

 

臨床心理学増刊第9号―みんなの当事者研究 (臨床心理学増刊 第 9号)

臨床心理学増刊第9号―みんなの当事者研究 (臨床心理学増刊 第 9号)