「知識ゼロからの仏教入門」長田幸康著(幻冬社)
という本を読みました。
私はクリスチャン。
しかも生まれた時から教会に連れて行かれて。
宗教とか信仰とかって、キリスト教しか知りません。
日本キリスト教団という大きな教団の教会に行ってます。
このたび、セラピストさんから当事者研究の一環として、仏教の本を読んでみることを勧められて、この本が課題図書となりました。
ちょっと違う宗教を覗いて、考えかたの癖を変えてみたら、的な感じのオススメでした。
仏教。
………何も知らぬ……………
実は仏教の葬式も、生まれてこのかた二回ほどしか出たことないです。
お盆は何をするのか知りません。ナスとキュウリ?
墓参りもしたことありません。
あ、教会にも墓前礼拝ってのがありますが。
仏壇のことも知らないし、お墓のこともお寺のことも何も知らないです。
お釈迦さまくらいは知っていますが、その生涯をマンガで眺めたくらいです。
それくらい!
何も!
知らない!!
私!!
読み終わりましたが、非常に楽しく勉強になりました。
こんなことが書いてありました。
仏教とお墓は関係がない。
リピートアフタミー。
仏教とお墓は関係がない。
マジか。
お盆に先祖の霊が帰ってくるのは日本だけ(と書かれています)。
マジか。
知らなかったよそんなことー!!
そもそも仏教の考えかたの基本には「輪廻転生」があるので、先祖の霊が帰ってくるわけないんだって。
言われてみればそうだな……!
あとインドはお墓にこだわらないので、仏教とお墓はそんなに関わりはない。
そういやガンジス川に火葬しかけた遺体が流れてるっていうよね……!
こんなことも書いてあります。
女性に厳しすぎる仏教。
男の坊さんよりも100個以上多くの決まりを強制される女の坊さん。
大変だなあ。
キリスト教でもいまだに女性牧師を認めない教派がありますが、どこも似たようなものなのか。
この本、私のような完璧な素人でもわかるように(でも難しい)、とても親切に書いてあります。
そもそもインドで生まれたお釈迦さまがはじめなので、最初はカタカナだらけ。
それが中国に渡り、無理やり漢訳。
さらに日本に渡り、漢訳が日本語に。
読んでもちんぷんかんぷんですが、アウトラインはとてもよくわかりました。
そして興味深かった。
キリスト教は「神がこうおっしゃった。以上」という、あまり理屈っぽくない教えなのですが、仏教は非常に理屈で考えさせられる合理的な宗教に感じられました。
いや、勘違いだったらごめん。
でも多分、そんなに的外れじゃない。
どうしてもキリスト教と比較(良し悪しではなく現象的に)して見てしまう部分は多いのですが、なかなかどうして、
似てた。
全然違うのですが、どこか似てる。
何となくですが。
唱えるだけで救われるとか、お前はすでに救われているとか。
ちょっと似てるよ。
キリスト教は信じて洗礼を受けて救われるのですが、その救いはある意味人間の理解など超えていくので、私たちがわかるものではない。
すでに救われている可能性すらある。
ないかもしれないけど。
いや、わかんないです。
私、人間だから。
なんてこと考えながら読んでたら、面白い。
非常に楽しいです!
これから他の仏教関連の本も読みたくなりました。
仏像も見たくなりました。
ワンダーランドですね!
日本にはたくさんお寺や仏像があるので、チャンスがたっぷりです。
楽しみです。
さて、この楽しかったものを、どうやって当事者研究に活かすのか。
まだわかんないです。
もうちょっと時間をかけます。
課題図書はもう一冊あるので、それを読んで、それ以外に國分功一郎さんの「中動態の世界」を読んで、さらに進めていきたいと思います。
この数日は、仏教の入口付近を覗かせていただき、とても楽しかったです。
もっと勉強しよう……!