死ぬことなく、生き長らえて
主の御業(みわざ)を語り伝えよう。
(詩編118編17節)
徳善義和先生のご著書
「自由と愛に生きる 『キリスト者の自由』全訳と吟味」
を、読んでいます。
この本は、2001年頃に、徳善先生の「ルター原典講読」という公開講座に参加していた私の母が買って、徳善先生から直接このサインを頂戴したものです。
先生は、母に向かって「あなたにはこの言葉をドイツ語で書いてあげようね」とおっしゃって、サラサラと書いてくださったのだそうです。
力強い筆跡で書かれてあるのは、ルターの愛誦聖句である詩編の一節です。
ニヒト シュテルベン、死ぬことなく。
ゾンデルン レーベン、生き長らえて。
ルターは、何度もこんなシーンをかいくぐりながら、生き長らえて死ぬまで、力強く主の言葉を語り続けたのだろうなと思いながら、私は何度もこのみことばを眺めていました。
私は不勉強で、ルターの説教を全く読んだことがありません。
もったいない。
この詩編の説教を読んでみたいです。
どんなにかパワーに満ちたルターの叫びが聴けるだろうかと、想像するだけで嬉しくなります。
このところ、私の病気の症状は、あまり良くありません。
ふと気を緩めると、死にたい気持ちでいっぱいになっています。
とてもつらいときに、偶然にも母がこの本を出してきました。
死ぬことなく、生き長らえて。
死ぬことなく。
私はこの本をすぐに読み始めました。
少し難しいので、読むのに時間がかかりますが、とてもパワフルでハートに突き抜けていくような強力なものを感じずにはいられません。
きっと、ルターがパワフルなのでしょう。
そしてルターの言葉を伝える徳善先生の文章が、さらにパワフルなのだと思います。
主の恵みのみを基礎に、神様のわざを伝え続けたルター。
死ぬことなく、生き長らえて、まずルターに出会わなくては。
今さらになって、そんな風に感じました。
学生時代には、ぼんやりと通り過ぎただけだったのに。
でも、何事も遅すぎることはないですよね。
今後も私は死にたくなるでしょう。
そういう病気だから、仕方ありません。
でも、そのたびに、このみことばに出会いたい。
死ぬことなく、生き長らえて。
死ぬことなく、生き長らえて
主の御業を語り伝えよう。
私にできる、やりかたでいいのだから。